ロシアが最大50万人のウクライナ人を強制移住 「ろ過収容所」で拷問か──生活インフラを破壊し、バスに乗せてロシアへ強制移送。危険地帯からの自主的な避難だとロシア側は説明しているロシアは侵攻以降、占領地域および親ロシア派支配地域の人々をロシアに強制移住させている。ウクライナ当局によると、その数は最大で50万人にのぼる。戦闘の激化するマリウポリからも、数百人が連れ去られた。詳細な行方はわかっておらず、多くは「ろ過収容所」と呼ばれる施設に送られたとみられる。
● 動画:強制移送されるウクライナの人々
ろ過収容所の「ろ過」とは、民間人と反体制思想者の選別を指す。ウクライナに潜むとロシアが主張する「ネオナチ」を民間人のなかから探し出すことが目的だ。急ごしらえのテント村などに収容され、衣服と身体の検査を受け、活動グループの記章やタトゥーなどが刻まれていないかを徹底的に調査される。
収容所から逃れたある女性は英ガーディアン紙に対し、厳しい尋問を受けたと明かしている。携帯電話の内容を調べられ、軍関係者に知人がいるかなど聞かれたあと、プーチンや今回の紛争に関する考えを質されたという。プーチンへの率直な意見などおよそ口にできなかったとみえ、「ひどく屈辱的でした」と女性は唇を噛む。
ロシアは、1990年代に勃発したチェチェン紛争においてもろ過収容所を設けている。収容されたチェチェン人は拷問を受けており、その多くは消息不明だ。米CNNは当時のろ過収容所からの生還者の証言として、「粗末な部屋に入れられ、電気ショックや殴打、そして容赦ない尋問を受けた」と報じている。
■ 生活環境を破壊し、移住を仕向ける
強制移送の第一段階としてロシア軍は、まずは生活インフラを断ち、現地で生きる意欲を奪うことが多い。ウクライナ北東部ハルキウの農村では、2月24日の侵攻直後にロシア軍が押し寄せた。電力を遮断したうえで砲撃を加え、最終的に住民60余名を連れ去っている。
連行されるまでの1ヶ月ほどを占領下で過ごしたという農夫は、キーウ・インディペンデント誌に対し、「生き地獄」だったと振り返っている。
村の電力はウクライナ侵攻からわずか1時間ほどで遮断され、以降回復することはなかった。暖房も携帯電話も使えず、食料も薬の供給もないまま、男性は食料の蓄えと飼っていた乳牛のミルクで飢えをしのいだという。村は何十台もの戦車と装甲車に囲まれ、恐怖のあまり「できることなど何もなく、自分の人生はもはや選べないのだと思い知りました」と農夫は語る。
人々は占領下で震えながら家にこもったが、ロシア兵は宅内に押し入って破壊の限りを尽くした。やがてロシア兵たちは村役場で退役軍人のリストをみつけると、彼らの捜索をはじめたという。逃げ延びた2名を除いて元軍人たちは連れ去られており、安否はいまだわかっていない。おそらく殺害されたのだろう、と農夫は考えている。
占領から1ヶ月ほど経つと、農夫を含む村人60名が意思に反してバスに乗せられ、ロシアへの強制移送となった。本来ならろ過キャンプに送られるはずだったが、住民たちの激しい反抗により、全員がモスクワ近郊の鉄道駅で降ろされることとなる。農夫は無一文のままモスクワの親戚を頼り、ベラルーシ経由でポーランドへ抜けた。ほかの多くの住民たちは、恐怖のあまりロシアから離脱できずにいるという。
連行されたのちに収容所行きを逃れたある女性は、生活環境を破壊して住めなくすることがロシア軍の手口なのだと指摘する。「ロシア軍はウクライナ人の意志を打ち砕き、人間性を破壊し尽くし、生活不可能な状況を作り出そうとするのです。」
■ 尽きない恐怖 ロシアは「住民保護」主張
この農村に限らず、数十万という人々がウクライナからロシアに強制移住させられている。ロイターによると、ウクライナ議会の人道委員長は4月20日、「50万人のウクライナ市民がウクライナからロシア連邦へ同意なく強制移送された」と述べた。
50万人という数の正確性について客観的な検証はなされていないものの、移送は相当な規模で行われているとみられる。ロシア政府の3月の決議では、親ロシア地域の住民も含め、ウクライナからロシアへ移った市民およそ9万5000人分の名簿が示された。
さらにロシア軍は4月、戦闘の激化するマリウポリから約13万8000人のウクライナ市民を「救出」したと発表している。ロシアのドミトリー・ペスコフ報道官は、これまでに42万人がウクライナと親ロシア派の「危険な地域」から「自主的に避難」してきたと主張している。
一方、マリウポリ郊外の地下壕に避難していた女性はガーディアン紙に対し、「ロシア部隊が私たちの防空施設に押し入り、女性と子供全員に出るよう命じました。選択の余地はありませんでした」と述べている。
住民の保護だとして正当性を主張するロシアだが、人道的見地からの国際的批判は必至だ。
言うなれば、これは現代版の転封か、それも上知令のような物でしょうか。既存の地から退去を強いて、遠隔地へ移動を強いる事で、ウクライナ人としてアイデンティティを奪い、鉢植えのように移動を強いても構わない、単なるロシア国民にしてしまうのみならず、しかも、それほど魅力的でない土地へ移住を強いられる所なんかはまさしく上知令のような物ではないでしょうか。
ちなみにソ連のフィンランド侵攻に先立った外交交渉の中でのソ連側の要求と言うのも、何やら上知令のような物を感じた物です。ソ連は、レニングラードに近いカレリア地峡その他の割譲を要求する一方で、その代償として東カレリアを提供するとの事でしたが、カレリア地峡に比べたら東カレリアなどはフィンランドにしてみれば、大してうまみのない土地でして、それゆえに上知令もいい所ではないでしょうか。
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