「役職の注目度とランクと階級」第27回目です。
素人的には軍司令官と師団長とでは、役職のランクとしては前者の方が上だと見る傾向が多く、まあ自分自身も最近まではそのように考えていましたが、宮中席次においては、文官に関しては、一部の親任官に関しては独自のランクが設定されているのに対して、軍隊内の役職に関しては、そもそも軍人の場合のランク付けは階級で行われていた物ですから、役職そのものに対するランク付けと言う物は存在せず、軍司令官と師団長に関しては、共に等しく親補職の1つとして上下が存在していません。
師団長は普段から天皇直属の地位にあって、それに対して軍司令官は戦時などの特別な事態に必要に応じて任命されて、一定の範囲において、天皇直属である師団を指揮する権限を委任された存在であると言う建前があるようでして、その点では、海軍における連合艦隊と、その指揮下に入る艦隊との関係に似ていると言えましょう。
いずれにしても、指揮権の行使がかかわって来る以上、より先任の人間が軍司令官や連合艦隊司令長官に任命されると言う形式が取られる事によって、軍司令官が師団長よりも上の人間であると言う現実が出来上がってしまうのであって、異なるラインの元では必ずしもそうでなくてはならないとは言えません。
既に連合艦隊に関して取り上げたように、連合艦隊の指揮下に入らなければ、その艦隊の司令長官が、連合艦隊司令長官よりも先任でも差し支えなく、また、戦隊司令官と言う親補職に当たらない役職にあっても、まれによその艦隊司令長官よりも先任序列が上と言う中将も存在しました。
大東亜戦争開戦時、連合艦隊参謀長であった宇垣纏は大西滝次郎と同期ながら、中将昇進では半年早く、先任序列では上だった物の、フィリピンの戦いの段階では第1戦隊司令官でして、親補職たる第1航空艦隊司令長官に就任していた大西に比べて役職のランクでは劣っていました。
ただし、それぞれは別個に存在していて、直属の上下関係がなかったから、軍令承行上問題はなかったのでした。
長くなったので、続きは次回といたします。(^0^)/^^^^^
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